【マーベル】ロキの時間織り機について徹底解説!

2023年10月28日土曜日

MCU

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時間織り機、『ロキ』シーズン2
この記事では、MCUドラマシリーズ『ロキ』に登場する時間織り機について解説します。

時間織り機の目的やマルチバースでの意味を解説

ロキ』シーズン2第1話では、「Temporal Loom(時間織り機)」と呼ばれる新しい要素がTVAに導入されました。

この装置が、MCUマルチバース内でどのような存在であり、どんな特別な目的を果たすのかということが、ファンとしては気になるところです。

『ロキ』シーズン1では、MCUの時間旅行の仕組みが明らかにされ、マルチバースの拡大をもたらす時間にもとづく物語という、新たな道が拓かれました。 シーズン1がMCU全体に与えた大きなインパクトを考えると、『ロキ』シーズン2も同じように重要な役割が期待されています。

『ロキ』シーズン2第1話の結末で、このことが明確に示されています。 TVAを取り巻く謎やカーンの脅威が続くなか、ロキが過去と現在を行き来することで、シーズン2第1話で導入されたカオスなプロットが、時間旅行やマルチバースの要素をさらに進展させています。

これを実現するために導入された要素の1つが時間織り機で、これはMCUの枝分かれするタイムラインの状態にとって重要な意味を持つTVAの一部です。

時間織り機とは

まず、『ロキ』シーズン2の時間織り機が具体的に何であるかを見てみましょう。

シーズン1第1話で、時間織り機はウロボロス(通称O.B.)によって説明されています。O.B.によればTVA内で時間織り機は、生の時間がタイムラインの物理的要素に精製される部屋です。

したがって、時間織り機は基本的に、これまでMCUに導入された神聖なタイムラインを含むすべてのタイムラインの創造を行う装置といえます。O.B.は時間織り機の構造を知り尽くしており、その動作を維持する責任があるため、シーズン2第1話で生じた問題に対処を迫られています。

O.B.の時間オーラ抽出装置

シーズン2第1話では、時間織り機に関連する装置として、「Temporal Aura Extractor(時間オーラ抽出器)」というものも登場しました。

この装置は、ロキが意図しないのにタイムスリップを繰り返すようになったことを止めるために作られたもので、シーズン2第1話の終わりにメビウスが使います。

本質的に、時間オーラ抽出器はさまざまな時間のなかで個人を判別する特徴的な要素にロックをかけ、それを現在のタイムライン上の場所に引っ張りだします。

シーズン2第1話の結末の場合、剪定されたことですべてのタイムラインから切り離されたロキは、時間オーラ抽出器でTVAの現在に引き寄せられ、過去や未来へ意図しないのにタイムスリップしてしまうという問題が解決されました。

時間のオーラは、時間織り機のドアを開けるのにも重要な役割を果たします。

時間織り機のドアは、シーズン2第1話の結末で、爆発を防ぐためにO.B.によって閉じられました。

O.B.は爆発を防ぐため、時間織り機を改良しようとしましたが、ドアが開かないため時間織り機に近づけません。TVAのAIであるミス・ミニッツが行方不明だからです。

しかし、時間織り機は在り続ける者が作ったため、彼の時間のオーラがあれば開けることができます。ですが、在り続ける者はすでにシルヴィによって殺されています。

ロキ』シーズン2第3話でロキとメビウスはミス・ミニッツを探して、1893年のアメリカ・シカゴ万博にやって来ました。万博会場でロキたちは在り続ける者の変異体であるヴィクター・タイムリーを見つけます。在り続ける者の変異体は彼の時間のオーラを共有しているはずだ、とロキは気づいて、彼をTVAに連れてきました。

『ロキ』シーズン2第4話でO.B.は、ヴィクター・タイムリーの時間のオーラを読み取って、時間織り機のドアを開けることに成功します。

O.B.が時間織り機を修復する方法

『ロキ』シーズン2第1話では、時間織り機が過負荷になっていることが明らかになりました。

シルヴィが在り続ける者を殺害したことにより、タイムラインが無限に枝分かれし始め、これにより時間織り機は急激に膨大な処理を行わねばならなくなりました。このためTVA全体で電力の供給も不安定になっています。

またロキのタイムスリップの原因については公式に確認されていませんが、O.B.の理論では、時間織り機の過負荷が関連しているそうです。

第1話でO.B.はTVAを保護するために爆風扉を閉じ、時間織り機がタイムラインの無限の枝分かれを受け入れる方法を探し始めました。

第4話でO.B.はケイシーと協力して、時間織り機のリングを拡大することで、この問題を解決しようとします。時間織り機の改造に不可欠な部品は、在り続ける者の変異体であるヴィクター・タイムリーによってもたらされました。

神聖時間軸がMCUのマルチバースで重要な理由

分岐し始める神聖時間軸、『ロキ』シーズン1

時間織り機がMCUの神聖時間軸にどれほど重要であるかを知るためには、そもそも神聖時間軸とは何であるかを振り返る必要があります。

『ロキ』シーズン1では、神聖時間軸は基本的にMCUのタイムラインであると説明されました。

神聖時間軸にはMCUのインフィニティ・サーガのすべての出来事(フェーズ1〜3)と、フェーズ4、フェーズ5のほとんどのプロジェクトが含まれています。

TVAの使命は神聖時間軸から逸脱した分岐を切り取ることで、時間の流れを1本の流れに制限することです。

神聖時間軸が重要である理由は、それが秩序と権威の1つの形態として使用されるからです。

在り続ける者は、征服者カーンの無数の変異体とのマルチバース戦争を戦ったことで、マルチバースのリスクを知っており、神聖時間軸を保つ手段としてTVAを創設しました。

在り続ける者は他のカーンの変異体を打倒し、神聖時間軸を確立しました。彼はその後、タイムライン上の秩序を維持する手段としてTVAを創設し、邪悪な変異体を根絶やしにするのに利用してきたのです。

時間織り機が神聖時間軸を束ねる仕組み

時間織り機が神聖時間軸を束ねる仕組みについては、『ロキ』シーズン2が進行するなかで、次第に明らかにされていきます。

まず第1話でO.B.は、時間織り機は生の時間を取り込み、物理的なタイムラインに精製する、と説明していました。

さらにO.B.は、在り続ける者が死んでから無際限に分岐したタイムラインを剪定しないことで、時間織り機に過大な負荷がかかっている、と述べています。

こういった発言から、時間織り機が神聖時間軸を一貫したものとして維持する仕組みをイメージすることができます。

在り続ける者が生きている間は、TVAが分岐したタイムラインを剪定していたため、時間織り機は適切に機能していました。おそらく、TVAがこのように運用されていたため、時間織り機はわずかな量の生の時間に対応するように設定されていたと考えられます。この設定は、時間織り機の診断プログラムを管理するO.B.によってなされたものです。

こうして時間織り機は、分岐したタイムラインの定期的な剪定により、ほとんど1つのタイムラインからの生の時間を取り込んで、この1つのタイムラインを物理的な物質に精製し、MCUのインフィニティ・サーガを収めた神聖時間軸を物理的に具現化していたのです。

時間織り機が爆発した原因

『ロキ』シーズン2第4話結末

『ロキ』シーズン2第4話の結末で、時間織り機はついに負荷に耐えきれず爆発してしまいます。今まで事実上1本のタイムラインしか精製したことのなかった時間織り機は、無限に増えるタイムラインのエネルギーに耐えきれなかったのです。

時間織り機が爆発した原因は、生の時間が膨大なエネルギーを持っているからです。

時間がエネルギーを持っていることについては、『ロキ』シーズン2第3話でヴィクター・タイムリーが説明していました。

1893年のシカゴ万博の会場で、ヴィクターは時間織り機の小型版のような装置のデモンストレーションをしていました。

彼はその装置で、世界中に電力を供給できるとさえ豪語しています。ヴィクターは、生の時間が膨大なエネルギーを持っていることに目をつけて、それを抽出しようとしていたのです。

ヴィクターの説明によれば、彼の装置は電流の時間的劣化を反転させ、エントロピーを下げ、それを細い電力の糸に集め、それを優雅な電圧のロープに織り上げるのだそうです。

ヴィクターがこの装置の出力を上げるために作った部品が、時間織り機の処理能力を向上させるリングをO.B.たちが完成させるのに役立ちます。

マルチバースが時間織り機に与えた影響

時間織り機のモニター、『ロキ』シーズン2

『ロキ』シーズン1の最終回でのシルヴィの行動はマルチバースを発生させ、時間織り機に大きな影響を与えました。

シルヴィが在り続ける者を殺し、ロキたちが彼の欺瞞を明らかにしたことで、TVAはタイムラインの剪定を一時停止することになります。

この結果無限に枝分かれしたタイムラインを通じて発生したマルチバースで、MCUは活気づきました。

これらのタイムラインは独自の宇宙を形成し始めましたが、生の時間の要素も持っています。

これらの生のタイムラインは、『ホワット・イフ』シーズン1、『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』、『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』、『アントマン&ワスプ:クアントマニア』で示されたマルチバースの急速な確立に伴い、すべて同時に時間織り機を通過しました。

これにより、時間織り機が元々の機能を超えて動作し始め、O.B.が増加し続けるタイムラインを収容できるように改造する前に、時間織り機は爆発してしまいました。

これは、時間織り機が1つのタイムライン、すなわち神聖時間軸を作成するために必要なだけの生の時間を精製するように設計されていたからです。

『ロキ』シーズン1の結末で発生したマルチバースが時間織り機に過剰な負荷を与え、TVAの電力供給の不安定化や、おそらくロキのタイムスリップにもつながったことは間違いありません。

『ロキ』シーズン2の出来事は直接『ロキ』シーズン1に続いており、「ロキ」シリーズは時系列では、おそらく『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』や『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』など、他のマルチバースをめぐるMCUの物語より前に位置しています。

マルチバース全体の物理的な物質を形成する時間織り機が登場する『ロキ』シーズン2は、マルチバース・サーガのオリジン・ストーリーの一環として、見逃せない作品です。

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