映画『CUBE 一度入ったら、最後』の基本情報
『CUBE 一度入ったら、最後』は1997年に公開されたカナダのSFホラー映画『キューブ』のリメイク。謎の立方体=CUBE(キューブ)のなかに突然閉じ込められた男女6人が死のトラップを避けながら脱出しようとする物語です。
オリジナル版の監督・脚本を務めたヴィンチェゾ・ナタリがクリエイティヴ協力として参加する初めての公認リメイクとなります。とはいえ、ストーリや結末は日本版独自のものです。
キャストは菅田将暉(『キャラクター』)をはじめとする豪華アンサンブルキャスト。監督は清水康彦、脚本は徳尾浩司です。
- 監督:清水康彦
- 脚本:徳尾浩司
- キャスト:菅田将暉、杏、岡田将生
- 公開日:2021年10月22日
- 上映時間:1時間48分
- 製作国:日本
映画『CUBE 一度入ったら、最後』本予告
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映画『CUBE 一度入ったら、最後』の登場人物・キャスト
あらすじに入る前に映画『CUBE 一度入ったら、最後』の登場人物を簡単にご紹介します。見出しは「役の名前:俳優の名前」の順番です。
後藤裕一(29):菅田将暉
菅田将暉が演じる後藤祐一は東京都出身のエンジニアです。頭脳明晰でキューブから脱出する糸口を探る人物となります。
甲斐麻子(37):杏
甲斐麻子出身地不明の団体職員です。非情に冷静沈着な性格で、自分のことはほとんど語りません。
越智真司(31):岡田将生
越智真司は千葉県出身のフリーター、人懐っこい性格です。
この役を演じた岡田はサンスポの取材に「クランクアップしたときは本当に脱出した感覚でした」と語っています。しかし、この発言が彼のキャラクターの生き残る可能性を示唆したものであるかどうかは不明です。
最初の男:柄本時生
「最初の男」はオリジナル映画の冒頭ですぐに死亡した男に該当する役と思われます。
宇野千陽(13):田代輝
宇野千陽(ちはる)は神奈川県出身の中学生、学校で壮絶ないじめに遭って心を閉ざすようになった少年です。
大人のことを信用できなくなっていますが、物語が進むに連れて後藤裕一との関係に変化が起こっていきます。
後藤博人:山時聡真
後藤博人は後藤裕一の弟で、キューブのなかには登場しません。
この役は山時聡真が演じると報道されており、公式ガイドブックにもこの役の名前が見られるため、どのように登場するか楽しみです。
井手寛(41):斎藤工
井手寛は福岡県出身の整備士で病気の妻がいます。リーダーシップを取っていくタイプですが短絡的で時々暴走します。
安東和正(61):吉田鋼太郎
安東和正は愛知県出身の広告代理店役員です。出世のためには手段を選ばずがむしゃらに働いてきたため敵も多く、心の奥底には罪の意識を抱えています。
安東はやる気のない若者や子どもが嫌い、ということで越智や宇野との対立は避けられないでしょう。
映画『CUBE 一度入ったら、最後』のあらすじ
密室からの脱出劇
オリジナル映画のプロットは密室の迷宮からの脱出劇です。この本質を明確にするため、キューブの迷宮の外を描いたシーンは一切存在しません。
映画『CUBE 一度入ったら、最後』も1セットで作り上げられたことがキャストの発言から確認されます。
このため謎の迷宮からの脱出劇というオリジナルのプロットが映画『CUBE 一度入ったら、最後』のあらすじの骨格をなすことは確実です。
登場人物間の対立も見どころ
今回のリメイクでは世代間の対立が物語の重要な要素となります。
特に岡田将生が演じる越智真司は、自分が世間から虐げられているという意識が強いため、権力者や年上が嫌い、という設定です。このため60歳代の会社役員である安東との対立は避けられないでしょう。
シリーズの過去3作品では必ず仲間に襲いかかる人物がひとりは存在したため、今回のリメイクでも登場人物間の対立は見どころの1つです。
オリジナルとは違う結末
映画『CUBE 一度入ったら、最後』の結末はオリジナルとは異なることが予告されています。
登場人物もオリジナル映画と一対一で対応しているわけではないため、まったく予測できない人物が生き残る可能性が高いです。
そこで次にオリジナル映画も考慮に入れながら、映画『CUBE 一度入ったら、最後』で生き残る人物を考察してみたいと思います。
映画『CUBE 一度入ったら、最後』で生き残るのは誰か?を考察
オリジナル映画で生き残ったのはカザンという名前の知的障害をかかえた青年ただひとりでした。
このキャラクターにピッタリあてはまる人物は今回のリメイクに存在しません。
オリジナル映画でキューブの出口となる部屋まで無事たどり着いたのは男女3人でしたが、頭のおかしくなった仲間に襲われ、外に出られたのはひとりだけです。
予告編では菅田将暉、杏、田代輝が演じるキャラクターがひとつの部屋に立っているシーンがありました。この場面が映画の終わりの方から取られたとすると、この3人は終盤まで生き残る可能性が高いです。
こういったことから映画『CUBE 一度入ったら、最後』はオリジナルとは異なり複数のキャラクターが生き残る可能性も捨てきれません。
映画『CUBE 一度入ったら、最後』の黒幕と目的
キューブに閉じ込められた男女は記憶を消されている
今回のリメイクでキューブのなかに当時込められた人たちは、ひとりをのぞいて閉じ込められる前の記憶がありません。
この設定はシリーズの第3作目『キューブ ゼロ』ではじめて導入された設定です。
この作品でキューブに閉じ込められる人たちは閉じ込められる前に記憶を消去する手術を脳に施されていました。キューブは死刑囚や都合の悪い人物を抹殺するための政府の施設だったのです。
映画『CUBE 一度入ったら、最後』で閉じ込められた人たちの記憶がない原因やキューブの黒幕と目的がどのように説明されるかも注目です。
ちなみにオリジナル映画ではキューブを作った黒幕の正体や目的は一切明かされません。
フラクタル図形の謎
映画『CUBE 一度入ったら、最後』のキューブの壁面には大小さまざまな正方形が並んでいます。
公式ガイドブックによれば、この模様は「シェルピンスキーのカーペット」と呼ばれる有名なフラクタル図形と似ており、何かを暗示している可能性が示唆されています。
この要素も日本のリメイク独自のものでキューブの目的や黒幕と関係があるか注目です。
「エモーショナル・パンチ」が楽しみ
この記事では映画『CUBE 一度入ったら、最後』のあらすじや黒幕についてネタバレ考察しました。
オリジナル映画の監督であり今回のリメイクでもクリエイティヴ協力を務めたヴィンチェンゾ・ナタリはインタビューで、映画『CUBE 一度入ったら、最後』は「ストーリーの転換」が興味深かった、と述べています。
心温まる瞬間があり、人間ドラマやキャラクターたちがお互いの関係を発展させていく様子が上手に描かれている、とも彼は語っていました。
映画『CUBE 一度入ったら、最後』は、このような「エモーショナル・パンチ」に心を揺さぶられる作品に仕上がっているようです。