アメリカ大統領選挙を描いた映画10選|アメリカ政治の裏側がわかる!?

2020年10月2日金曜日

アクション コメディ サスペンス ヒューマンドラマ 政治 歴史

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Donald Trump
アメリカでは、大統領選挙を題材にした映画が数多く製作されてきました。「口の悪いトランプ大統領はなぜ根強い人気があるのか」、「大統領選挙の裏の仕組みはどうなっているのか」。そういった疑問にわかりやすく答えてくれる映画もたくさんあります。

この記事では、アメリカ大統領選挙を題材にした映画を紹介します。実話からフィクションまで、普通のニュースでは報道されない政治の実態に迫れるでしょう。

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この記事で紹介する映画

実話からフィクションまで、アメリカの政治がわかる映画

今回は、アメリカ大統領選挙を題材にした映画を11本ピックアップしました。

『大統領の陰謀』『パーフェクト・カップル』『グレート・ハック:SNS史上最悪のスキャンダル』の3本は実話にもとづいた作品です。

『アメリカン・プレジデント』は、一昔前のアメリカ大統領の理想像がわかる映画。一方、『ウワサの真相/ワグ・ザ・ドッグ』『スーパー・チューズデー 〜正義を売った日〜』は、大統領選挙の裏側に焦点を置いたフィクションです。

最後にあげた4本は、大統領選挙との関連は比較的少ないフィクションですが、アメリカ政治の特徴をとらえています。

1959年に発表された小説をもとにした『影なき狙撃者』(1962年)は、公開の翌年ケネディ大統領が再選活動を始めた矢先に暗殺されて注目を集めました。同じ小説を原作にして約40年後に再映画化された『クライシス・オブ・アメリカ』(2004年)と比べてみると、時代の違いが明らかになります。

『ブルワース』は上院議員選挙を描いた作品。『パージ:大統領令』はディストピア的アクションホラーです。どちらもアメリカ社会の抱える問題を取り上げているため、あえてピックアップしました。

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大統領の陰謀 × ×
アメリカン・プレジデント × × ×
ウワサの真相 × × ×
パーフェクト・カップル × × × × ×
ヒップホップ・プレジデント × × × ×
スーパー・チューズデー × × ×
グレート・ハック × × × ×
影なき狙撃者 × × × × ×
クライシス・オブ・アメリカ × ×
ブルワース × × × ×
パージ:大統領令 × ×

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『大統領の陰謀』(1976年)

『大統領の陰謀』は、ニクソン大統領を辞任に追い込んだウォーターゲート事件を調査した2人の新聞記者の手記をもとにした歴史映画です。

『大統領の陰謀』予告編

大統領側近、CIAやFBIが選挙介入

ニクソン大統領の再選のかかった選挙まで5カ月を切った1972年6月。アメリカの首都ワシントンD.C.で、野党・民主党全国委員会のオフィスが置かれたウォーターゲートビルに5人の男が侵入、警察に逮捕されました。

この事件の裁判を取材した『ワシントン・ポスト』紙のボブ・ウッドワード(ロバート・レッドフォード)は、彼らが普通の泥棒ではなく、CIAやニクソン大統領側近とつながりのあることを突き止めます。謎の情報提供者「ディープ・スロート」の「金の流れをたどれ」という助言に従って、同僚のカール・バーンスタイン(ダスティン・ホフマン)とともに調査を進めるウッドワード。

やがて2人の報道をきっかけにウォーターゲート事件はニクソン大統領の側近や政府高官を巻き込んだ一大スキャンダルに発展。2年後の大統領辞任につながります。

ウォーターゲート事件では、CIAやFBIといったアメリカの諜報・搜査機関と政治家の結びつきが明らかになりました。2016年の大統領選挙でも、FBIは政治的中立性が疑われることをしており、アメリカ政治の闇の深さを感じさせます。

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『アメリカン・プレジデント』(1995年)

『アメリカン・プレジデント』は、マイケル・ダグラスとアネット・べニングが主演のロマンス・コメディ映画です。

『アメリカン・プレジデント』予告編

一昔前の理想の大統領

アメリカの大統領は、裏で悪いことをしていても、表向きは「清く、正しく、美しく」というイメージを保つようにしてきました。トランプ大統領は例外ですが、女性問題などのスキャンダルが命取りになった大統領選候補者は数多くいます。

マイケル・ダグラスが演じる本作の主人公は、再選を目指す大統領。妻を亡くした彼は、首都・ワシントンDCに来たばかりの環境団体活動家・シドニー(アネット・ベニング)と恋に落ちます。しかし二人の行く手には、政治的思惑もからんださまざまな障害が立ちはだかることに……。

ロマンスがプロットの中心ですが、家庭のあり方についての価値観の対立、環境保護や銃規制といったアメリカ政治の長年の争点も取り上げられています。

マイケル・ダグラス主演ということもあって、醜い結末ではなく、安心して見られる作品です。

『ウワサの真相/ワグ・ザ・ドッグ』(1997年)

『ウワサの真相/ワグ・ザ・ドッグ』は、テレビ報道に左右されることの多いアメリカの政治を風刺したブラック・コメディです。

『ウワサの真相/ワグ・ザ・ドッグ』予告編

マスメディアを利用する政治家

アメリカの政治は、テレビを始めとするマスメディアの影響が大きいことが長年指摘されてきました。1993年に発表された陰謀小説に着想を得た本作は、マスメディアを利用して選挙に勝とうとする大統領と側近の姿を風刺した映画です。

選挙を2週間後に控えて、女性スキャンダルを起こしてしまった大統領。スキャンダルもみ消しに起用されたのは、情報操作の達人・「スピン・ドクター」であるコンラッド・ブリーン(ロバート・デ・ニーロ)。彼はハリウッドのプロデューサー・スタンリー・モッツ(ダスティン・ホフマン)の協力を得て、架空の戦争をニュースにすることで、大統領の女性スキャンダルから国民の目をそらそうと企みます。

原題の『Wag the Dog』とは、「尻尾が犬を振る」という意味で、些細なこと(尻尾)が本当に重要なこと(犬)を支配してしまう事態を指す表現です。政治に関してこの表現が使われた例は、19世紀後半にすでに確認されています。

本作がアメリカで公開された1カ月後、1998年1月に、クリントン大統領の女性スキャンダルがあきらかに。さらにその7カ月後の1998年8月にはクリントン政権がスーダン爆撃を行ったため、映画と現実の類似が話題になりました。

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21世紀、インターネットが生活のすみずみにまで浸透するようになってからの選挙におけるメディア操作は、後で紹介する『グレート・ハック:SNS史上最悪のスキャンダル』で描かれています。

『パーフェクト・カップル』(1998年)

『パーフェクト・カップル』は、ビル・クリントンの1992年大統領選の選挙戦を取材した記者が書いた小説を映像化した、コメディ映画です。

『パーフェクト・カップル』予告編

長年スキャンダルに悩まされ続けたクリントン夫妻

アメリカ合衆国第42代大統領・ビル・クリントン夫妻は、何十年にもわたってさまざまなスキャンダルに悩まされ続けてきました。本作は、クリントン夫妻の1992年大統領選の選挙戦を題材にした映画です。

アメリカ大統領選挙に出馬した、アーカンソー州知事・ジャック・スタントン(ジョン・トラボルタ)。彼は人受けがよいのですが女性に弱く、次々とスキャンダルに見舞われることに。その彼を支えて、野心家の妻・スーザン(エマ・トンプソン)や選挙参謀がもみ消しに奔走する様子がコミカルに描かれます。

本作の原作は、1992年当時『ニューズウィーク』のコラムニストであったジョー・クラインが、1996年に最初は匿名で発表した小説です。発表当時から、クリントン大統領夫妻の実話にもとづいていることは知られていました。

本物のクリントン夫妻が、スキャンダルもみ消しに奔走したことは、2016年のヒラリー・クリントンの選挙戦のときにも話題に上っています。彼女が今でもあまり人気がないのは、こういったところに原因があるのかもしれません。

『ヒップホップ・プレジデント』(2003年)

スタンダップ・コメディアンのクリス・ロック(アニメ映画『マダガスカル』のシマウマ・マーティ)が監督・主演を務めたコメディ。アメリカの首都・ワシントンDCの黒人区長が、偶然から大統領候補になって当選するストーリーです。

『ヒップホップ・プレジデント』予告編

オバマ大統領を予見した(?)コメディ

2009年のオバマ政権誕生はるか以前、映画のなかでは1990年代の終わり頃から黒人の大統領が頻繁に登場しています。2003年に公開された『ヒップホップ・プレジデント』もその1つ。黒人をはじめとするマイノリティーが政治的に大きな勢力となってきたことが背景にあります。

物語は架空の2004年大統領選挙。民主党の大統領と副大統領候補が飛行機事故で死亡。今回の選挙は負けると考えた民主党は、次の2008年の選挙が有利になるように、マイノリティーの候補を立てることにします。

そこで白羽の矢が立ったのが、ワシントンD.C.の元区長・メイズ・ギリアム(クリス・ロック)。彼は最初は乗り気でなかったのですが、貧富の差や社会について本音を語ったことで人気が急上昇。大統領選討論会で共和党候補を論破して、見事黒人初の大統領に当選します。

大統領選討論会のシーンの一部は、イギリスのコメディ・グループ・モンティ・パイソンのスケッチの引用。2020年の一回目の討論会が、これを上回るハチャメチャになろうとは、誰も予想できなかったことでしょう。

『スーパー・チューズデー 〜正義を売った日〜』(2011年)

『スーパー・チューズデー 〜正義を売った日〜』は、アメリカ大統領選挙の候補者選び・予備選挙における選挙参謀の暗闘を描いた政治ドラマ映画です。

『スーパー・チューズデー 〜正義を売った日〜』予告編

選挙参謀の暗闘

タイトルの「スーパーチューズデー」とは、アメリカ大統領選挙が行われる年の2月下旬から3月初旬の火曜日で、多数の州で予備選挙が行われる日を指します。この日に2大政党の大統領候補選びの大勢が判明することから、この名前があります。

本作の見どころは、「キャンペーン・マネージャー」と呼ばれる選挙参謀のすさまじい裏工作。大統領選挙をはじめアメリカの選挙では、選挙戦を取り仕切る政治のプロ「キャンペーン・マネージャー」の持つ影響力が大きく、勝敗を左右するとさえ言われています。

本作の主人公・スティーブン(ライアン・ゴズリング)は、民主党の大統領候補に名乗りをあげたモリス知事(ジョージ・クルーニー)のジュニア・キャンペーン・マネージャー。彼は、モリス知事の子どもを身ごもってしまった20歳のインターン・モリー(エヴァン・レイチェル・ウッド)のスキャンダルもみ消しに奔走するなど、影で選挙を支えていました。

しかし、スティーブンが対立候補の選挙参謀と会っていた事実を、何者かが新聞にリークしたため、選挙チームからまさかの解任。政界での将来を絶たれる窮地に追い込まれたスティーブンが考えた、起死回生の策とは……。

自分の票と引き換えに次期政権のポストを要求する対立候補者。選挙制度や共和党まで悪用して行われる足引き。このような大統領選挙の候補者選びの暗闘に加えて、頭もよくて理想もある若い男女が、政治の闇に引き込まれていく恐ろしさも描き出した作品です。

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『グレート・ハック:SNS史上最悪のスキャンダル』(2019年)

膨大なフェイスブック利用者のデータが選挙コンサルティング会社・ケンブリッジ・アナリティカによって不正に収集・利用されていた「フェイスブック=ケンブリッジ・アナリティカ事件」。Netflix製作の『グレート・ハック:SNS史上最悪のスキャンダル』は、この事件の真相に迫ったドキュメンタリー映画です。

『グレート・ハック:SNS史上最悪のスキャンダル』予告編

選挙戦に利用されるSNS

2016年の選挙戦で、トランプ陣営が大量のデータをもとに機械学習を駆使して感情を操作するようにメッセージを調整していたことは、選挙直後に「フォーブス」誌がジャレッド・クシュナーに行ったインタビューですでに明らかにされていました。

インターネットのデータをもとに、個人のライフスタイルや価値観のサイコグラフィック・プロファイルを作って、ミクロなニーズにあわせた広告を投下していく。広告の世界で常識となっているこの手法を、選挙で見事に応用したわけです。

このときトランプ陣営に流れたデータのなかに、イギリスのコンサルティング会社・ケンブリッジ・アナリティカがフェイスブックを通じて不正に収集した8,700万人以上のユーザーのデータが含まれていました。

本作は、このデータをもとにした広告に影響された人たちの票が、イギリスのEU離脱やトランプ政権誕生につながった、という視点のドキュメンタリー映画です。この記事で紹介した他の映画には見られない、新たなメディア操作の実態が暴かれます。

『影なき狙撃者』(1962年)/『クライシス・オブ・アメリカ』(2004年)

『影なき狙撃者』と『クライシス・オブ・アメリカ』は、リチャード・コンドンが1959年に発表した小説『影なき狙撃者』を映像化した作品です。

『影なき狙撃者』予告編

『クライシス・オブ・アメリカ』予告編

ケネディ暗殺を予見?

原題の『The Manchurian Candidate』とは、「満州の候補者」という意味。朝鮮戦争で中国人民開放軍に捕まったアメリカ兵が、中国北東部・満州で洗脳されてスパイとしてアメリカに送り込まれてくる、というプロットからつけられたタイトルです。

1962年に映像化された作品は、洗脳、スパイ、要人暗殺といった題材の目新しさや直後にケネディ大統領暗殺事件が起きたことから、政治サスペンス映画の古典となりました。

2004年に再び映像化されたときには、朝鮮戦争を湾岸戦争に変えるなど21世紀にマッチした内容になっています。

ちなみに「Manchurian candidate」という言葉は、「他の国や政党の影響下に置かれて自分の国や政党を裏切ったり、危害を加える者」という意味で、一般的に使われるようになりました。最近では、オバマ大統領やトランプ大統領を、「Manchurian Candidate」と呼ぶ人さえいます。

特に2016年の大統領選挙では、トランプ陣営にロシアのロビイストが接触してきたことも大きな問題となりました。「外国の選挙介入」という主題を50年以上も前に取り上げた本作の現実味は、まだ失われていないと言えます。

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『ブルワース』(1998年)

『ブルワース』は、ウォーレン・ベイティが監督・脚本・製作・主演を務めた政治コメディ映画です。大統領選挙が主題ではありませんが、アメリカ政治の特徴をよくとらえた作品なのでピックアップしました。

『ブルワース』予告編

本音を語る政治家の人気

本作の主人公は、再選のかかる選挙を控えた民主党の上院議員ジェイ・ブルワース(ウォーレン・ベイティ)。1960〜70年代のリベラルな価値観の人気が落ちたことから、より保守的なスタンスをとって大企業からの献金を受けるようになった彼は、政治にも飽き飽きして自殺を考え始めます。

娘を受取人に指定した1,000万ドルの生命保険契約を締結したブルワースは、自殺では保険が認められないため、自分を殺す暗殺者を雇いました。これで気が軽くなった彼は、酒や麻薬の影響もあって、これまで口にしなかった政界のタブーも平気で語るようになります。

すると皮肉にも彼の支持率は急上昇。生きる希望の湧いてきたブルワースですが、活動家に扮した美人暗殺者ニーナ(ハル・ベリー)をはじめとするさまざまな組織の魔の手が彼の身に迫るのでした……。

普通の政治家が口にしたがらないタブーについて本音を語ることで人気を獲得していくというプロットは、昔から映画によく見られます。1949年に公開され、2006年に最映画化までされた『オール・ザ・キングスメン』はその典型的な例で、『ブルワース』もその流れをくんでいます。

政治家の繰り返すきれいごとを聞き飽きたアメリカ市民の、本音を語る政治家への憧れを反映したもので、トランプ大統領の人気の秘密もこのあたりにあると言えましょう。

また、2016年、2020年の大統領選挙でも重要な争点の1つとなっている健康保険問題が取り上げられている点も注目。公的保険制度の整備が遅れたアメリカでは、高額な医療費が大きな社会問題となる一方、アメリカ人の独立精神や保険会社の思惑から国民皆保険への根強い抵抗も存在します。

『パージ:大統領令』(2016年)

『パージ:大統領令』は、2013年に第1作が公開されたディストピア的アクションホラー「パージ」シリーズの第3作。アメリカでは2016年大統領選挙の夏に公開されました。

『パージ:大統領令』予告編

アメリカ社会の病理を背景にしたアクションホラー

「パージ」シリーズの舞台は、ディストピア的未来のアメリカ。2014年、経済崩壊を背景に台頭した全体主義政党「新しいアメリカ建国の父たち(NFFA)」は年に一回「パージ」と呼ばれる特別な日を制定。それは、その日の夕方7時から翌朝の7時までの12時間は、警察、消防署、医療サービスが停止し、殺人を含む全ての犯罪が合法化されるという狂気の制度でした。

シリーズ3作目に当たる本作の主題は、2040年大統領選挙の年の「パージ」。主人公はパージ廃止を公約に掲げて大統領選挙に出馬した女性上院議員・ローン(エリザベス・ミッチェル)です。

パージの夜に、ローンの家を襲う謎の武装集団。彼女を守るのは元ロサンゼルス市警の警官・レオ(フランク・グリロ)と、ひとにぎりのパージ反対勢力だけ。アメリカの命運をかけた12時間が始まるのでした……。

ディストピア的未来を描く作品は、時代の社会的不安を反映していることが多く、本作もその例外ではありません。貧富の差や価値観の対立、銃社会に始まり、「オレの国では毎日がパージだった」というメキシコ移民まで、21世紀のアメリカ社会の問題にも言及した作品です。

さらに2020年の大統領選挙の夏は、アメリカ各地の暴動で街が無法地帯に陥る事態が続出。派手なアクションと主題の現実味が適度にブレンドされた作品です。

大統領選挙を前に今こそ観たい政治映画

4年に1度、アメリカ国民ばかりでなく全世界の注目を集めるアメリカ大統領選挙。民主主義世界のリーダーともなるアメリカ大統領の選挙では、アメリカばかりでなく世界の問題も争点になると言えます。

政治的に意見が激しく対立する問題は、小説や映画のようなフィクションのほうが大胆に描き出すことが可能な場合もあります。事実にもとづいたフィクションから驚愕のドキュメンタリーまで、映画を通じて現代社会の問題と向き合うのもよいのではないでしょうか。

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