英国映画協会の概要
英国映画協会は1933年に、映画文化や伝統の保存、理解や教育の促進を目的として設立されました。
主に政府からの助成金や会員の会費によって運営されており、BFI国立映画テレビ・アーカイヴやBFIサウスバンク(旧・国立フィルム・シアター)、BFI国立ライブラリー(図書館)などを管理しています。
これらの施設では、映画作品の上映や資料の提供が行われています。
映画祭の主催や機関誌の発行
また、英国映画協会は、ロンドン映画祭やBFIフレア ロンドンLGBTIQ+映画祭を主催し、映画文化の発展に貢献しています。
1934年からは機関誌『サイト&サウンド(Sight & Sound)』を発行しており、英国内で公開された新作映画の解説や批評を掲載しています。
『サイト&サウンド』史上最高の映画ベストテン
さらに、1952年からは10年ごとに「史上最高の映画ベストテン」を発表しており、これは世界中の著名な映画評論家や監督の投票によって選出されます。
日本からも佐藤忠男や篠崎誠、四方田犬彦、篠田正浩、長崎俊一などが参加しています。
1952年に行われた初回の評論家選出ベストテンでは『自転車泥棒』が1位に輝きました。
その後2002年までは5回連続で『市民ケーン』が評論家選出ベストテンで1位を獲得しました。
2012年の評論家選出ベストテンでは『めまい』が『市民ケーン』を抜いてトップに。
2022年の評論家選出ベストテンでは、近年のフェミニズの盛り上がりを反映してか、シャンタル・アケルマン監督作『ジャンヌ・ディエルマン ブリュッセル1080、コメルス河畔通り23番地』がトップに躍り出ています。
日本映画では、小津安二郎監督作『東京物語』がいつも上位にあげられています。
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