映画『ファーザー』のあらすじをネタバレ解説!認知症の混乱に観客を引き込む緻密な伏線を掘り起こす

2021年4月25日日曜日

ヒューマンドラマ 映画

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映画『ファーザー』、写真は左からオリヴィア・コールマン、アンソニー・ホプキンス
『羊たちの沈黙』で精神病質のハンニバル・レクター博士を演じたアンソニー・ホプキンスが認知症男性の役に挑んだ映画『ファーザー』。一度観ただけでこの映画の構造を理解できる人は、とても観察力の鋭い人です。多くの人が初見は「わけがわからない」という印象を持つのではないでしょうか。

そこでこの記事では、映画『ファーザー』のあらすじを結末までネタバレを含めてわかりやすく、詳しく解説します。この記事は映画『ファーザー』の結末などのネタバレを含みます。未見の方はご注意ください!

映画『ファーザー』のあらすじ【ネタバレ注意!】張り巡らされた伏線を解説

映画『ファーザー』のプロットの独創的な点は、認知症の主人公が自分の周りで起きていることがわからなくなる混乱を観客に感じさせることにあります。

このため、普通の映画と違って物語の時間や場所や人物の区別を、観客が理解し難いような演出になっているのです。さらに注意深く鑑賞していると、認知症の主人公の視点と、彼の周りにいる認知症でない人たちの視点が入れ替わったりします。

時間は外の光線や会話を手がかりに、午後から夕方、夕食、夜、翌日の朝というふうに1日に収まる古典的な戯曲の作法を取り入れて推移する印象を受けます。しかしながら、結末の会話から、実際の時間は序盤と終盤の間で2~3カ月は経過していることがわかるのです。

この記事では緻密に計算されて張り巡らされた本作の伏線を、徹底的に掘り起こしてみます。映画『ファーザー』に関する基本的な情報はこちらの記事をご覧ください。

この記事ではアンソニー・ホプキンス主演の映画『ファーザー』のキャストやスタッフの情報をわかりやすく、詳しく解説します。

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5月14日から公開される映画『ファーザー』は、イギリスの名優・アンソニー・ホプキンスが認知症の男性役に挑んだヒューマンドラマだ。

映画『ファーザー』予告編

まずは時系列をストレートに整理!

この映画は、観客の時間の感覚を狂わせるために、物語の時間の進行を把握するためのヒントが劇中にほとんどなく、さらに時間の順番とは異なる編集をしています。

そこで最初に、セリフなどから推測してプロットを時系列順に整理してみましょう。

この映画で描かれるのは、アンソニーに認知症の症状が現れて1人で生活できないようになり、施設で暮らすようになる2~3カ月間の出来事です。

その前に、アンソニーはよく覚えていないのですが、彼の娘の1人であるルーシーが重大な事故にあっています。もしかしたらこの事故が、アンソニーの認知症の引き金になったのかもしれません。

もう1人の娘のアンはアンソニーにホームヘルパーをつけようとしますが、1人で暮らせると思っている彼は、次々と追い出してしまいます。

そこでアンは、アンソニーを自分の家に引き取って面倒を見ようとします。しかしまだ昔の自分の家にいると思いこんでいるアンソニーは、アンの夫・ポールと衝突が絶えません。

その上、アンソニーの認知症は急速に進行して、ときどきアンも含めて周りの人の見分けがつかなくなり、朝と夕方も間違えるように。万策尽きたアンはアンソニーを施設に入れる決断を下します。

それ以来ロンドンのマンションを引き払ってパリに引っ越したアンは、ときどき週末にはアンソニーを施設に訪れているようです。

この基本的な筋を念頭に、映画『ファーザー』の残りのあらすじと伏線を結末までネタバレ解説してみましょう。

序盤のあらすじ

舞台はロンドンの立派なマンションの一室。80歳代のアンソニー(アンソニー・ホプキンス)がヘッドホンでパーセルのオペラのアリアに耳を傾けていると、娘のアン(オリヴィア・コールマン)が駆け込んできます。

彼女は、アンソニーの世話をしていたホームヘルパーのアンジェラが、アンソニーに暴言を浴びせられて辞めてしまったと言うのです。しかも彼がホームヘルパーを追い出したのはこれで3人目!

アンソニーは、ホームヘルパーが腕時計を盗んだと疑っていますが、自分で風呂場に隠したのを忘れていたことをアンに指摘されます。

時計を腕に戻ってきて何事もなかったかのように再び音楽を聴こうとするアンソニーに、「話したいことがあるの」というアン。

彼女は最近出会った男性とパリに移住したいので、アンソニーがホームヘルパーを受け入れないならば、他の手段を考えなければならないと言うのです。

しかし、自分の面倒は自分で見られると主張するアンソニーに、彼を施設に入れたいとはまだどうしてもアンは切り出せないのでした。

娘が帰り、主人公がお茶を入れていると、見知らぬ男が居間にいた!

そんなアンが帰って行くのを寝室の窓から見守るアンソニー。ここから観客を混乱させて認知症の老人の心理に感情移入させる本作のトリックがはじまります。

伏線:室内の装飾、家具、絵画

この映画は、アンソニーが寝室に入るごとに物語が一段落する構成になっているようです。さらにマンションの室内が何度か映し出されますが、物語が進行するに従って、調度品などが少しずつ変化していくことに注意してください。

これはコンテや編集の間違いではなく、自分がどこにいるのかわからなくなる認知症の老人の混乱を観客に感じさせるための演出だと思われます。さらにマンションのなかのものが次第になくなり、最後は養護施設に変わることで、アンがパリに引っ越してアンソニーが施設に入れられたことを暗示しているのです。

伏線:アンや彼女の夫が後で登場する別人になっている

さて、アンソニーがお茶を入れていると居間に人の気配がしました。見るとそこには知らない男が座っています。

生え際の後退したこの男(マーク・ゲイティス)は、自分はアンの夫・「ポール」だと名乗ります。彼はアンとは10年ほど前から結婚しており、アンはパリに移住する予定などないと言うのです。しかもこのマンションはアンソニーの家ではなく、ポールとアンの家だと言うではありませんか!

アンソニーが困惑していると、「ポール」が携帯電話で呼び出した「アン」が鶏肉を持って買い物から帰ってきて、「ポール」に鶏肉を渡します。しかしこの赤いブラウスを着た女性(オリヴィア・ウィリアムズ)はアンソニーの見知らぬ人物でした。

「アン」は、自分は5年以上前にジェームズと離婚してからはずっと1人だと言います。アンソニーが、今「アン」から鶏肉を受け取って台所に行った男は誰だと尋ねると、ここには2人以外は誰もおらず鶏肉もないという答え。

ますます混乱したアンソニーが寝室に籠もっていると「アン」が入ってきて彼を励まし、晩の分の薬を飲みましょうと言うのでした。

この2人の人物の正体は、結末でタネ明かしされます。

伏線:鶏肉の夕食

さらにここで出てくる「鶏肉」も本作の重要な伏線になりますので忘れないでください。

新しいホームヘルパーが気に入ったアンソニー

寝室のシーンのあと、ふたたびマンションのなかが映し出されます。居間のアップライトピアノがなくなるなど、前とは少し置いてあるものが違う点に注意してください。廊下の壁や家具のデザインも少しモダンなものに変化しています。

舞台は何の説明もなくアンのマンションに変わっているようです。

伏線:アンの着ているブラウス

アンソニーが寝室でパズルのようなものを解いていると、本来のアン(コールマン)が買い物から帰ってきます。アンが着ているブラウスは前と同じ青ですが、襟の形が前回とは違うことに注意してください。

この違いは前回、アンソニーのマンションに来たときからはある程度時間が経っていることを暗示しています。アンの着ているブラウスの違いは、本作で実際の時間の進行を示唆するカギになっているようです。

伏線:金髪のルーシー

アンは携帯電話で、アンソニーのために新しいホームヘルパーを頼む話をしています。やがて面接にやってきたホームヘルパー・ローラ(イモージェン・プーツ)。

彼女をアンソニーに紹介してみると、彼はとても気に入ったようで握手したまましばらく手を離しません。アンソニーはローラのことを、最近連絡をまったくよこさなくなったもうひとりの娘・ルーシーに似ていると言うのです。

この伏線は、重大な事故にあったルーシーがローラと同じ金髪だったことが映画の中で示唆される形で回収されていきます。

ウィスキーで乾杯してすっかり上機嫌のアンソニーは、エンジニアだったにもかかわらず、自分はタップダンサーだったと自己紹介するほどのはしゃぎ振り。しかし突如気分が変わって、自分のマンションをアンにやるつもりはないと宣言して居間から出ていきます。途方にくれるアンにローラは理解を示して翌日から来てくれることになりました。

夕食前、時計がなくなったと言ってポールと喧嘩になるアンソニー

夕方、疲れ果てたアンが寝室でアンソニーの首を絞めることを妄想していると、ポール(ルーファス・シーウェル)が帰ってきます。「うまくいった?」と尋ねるポールに、アンソニーが新しいヘルパーを気に入ったようだと伝えるアンですが、何か気がかりな様子。

「どうしたの?」と畳み掛けるポールに、彼女は買い物から帰ってきた彼女が誰だかアンソニーはわからなかったようだ、と答えます。

ここで観客は、以前の赤いブラウスを着た「アン」と名乗る女性(ウィリアムズ)が出てきた場面は、自分の娘が認識できなくなったアンソニーの視点であったことがわかるのです。

台所でポールとアンが上のような話をしているとアンソニーがやってきて、夕食にはお客さんがいるのかと尋ねます。お客さんなんていないわよとアンに言われて戸惑ったアンソニーが居間に行くと、ポールがソファに座っています。

ポールにアンは、今日はローラが来て、それから医者に行ったと伝えます。医者のクリニックを訪問するシーンを観客はまだ見ていないのでおかしいなと思うのですが、これは過去の出来事を正しい順番で思い出せない症状を観客に感じさせる伏線のようです。

ポールの腕時計を見て、アンソニーは自分の腕時計が盗まれたと言い出します。アンソニーの腕時計は、前と同じく寝室の隣のバスルームの隠し場所にありました。それを知らずにポールの腕時計について質問を続けるアンソニー。

伏線:「Little Daddy」という呼びかけ

それを遮ってポールはアンの話をはじめます。アンソニーは、アンよりも妹のルーシーと仲がよかったようで、ルーシーは彼のことをずっと「Little Daddy」と呼んでいました。

どうやらこのLittle Daddyという呼びかけは、アンやルーシーがアンソニーを親しみを込めて呼ぶのに使っていた家族の秘密のようです。

伏線「いつまでうざったくここに居続けるつもりか」というセリフ

その話の途中で、「正直に教えてもらいたいことがある」といきなり言い出すポール。彼は「いつまでうざったくここに居続けるつもりか」とアンソニーをなじるのでした。

このセリフは後でもう一回まったく同じ形で使われ、観客の時間の感覚を混乱させて強烈な印象を残します。

クリニック訪問のフラッシュバックを経て夕食のシーンに逆戻り

このセリフで、場面はアンとアンソニーが医者のクリニックを訪問したときにフラッシュバック。クリニックが入っているビルの階段、踊り場が冒頭のアンソニーのマンションとそっくり同じ、部屋の配置も似ていることに注目してください。アンソニーと同じく、観客もここは一体どこなのだろうという疑問を懐きます。

クリニックから帰ってきたアンは、寝室でアンソニーの服を大切そうに整理しています。ベッドのサイドテーブルには、アンソニーが2人の女性と写っている写真が。黒髪の女性がアンで、金髪の女性が妹のルーシーなのでしょうか。

場面が変わってアンがスーパーで鶏肉を買っていると、携帯電話がかかってきます。アンがマンションに戻ってみると、アンソニーはセーターを自分で着られなくなって困っていました。セーターを着せてくれたアンに彼は「いろいろとありがとう」と少し他人行儀になって感謝します。このセリフもさまざまな解釈が可能な、意味深な言葉です。

このシーンは、前に出てきた赤い服の「アン」のシーンに対応する、混乱するアンソニーをアンやポールの視点から見た場面と思われます。

伏線:「アンソニーを施設に入れよう」というセリフ

やがて場面は夕食の時間に進みます。アンソニーがダイニングに行くと、ポールがアンに「彼を施設に入れよう」といって口論しています。アンソニーがダイニングに入ってきたのに気づいた2人は話をやめて、食事を始めることに。

しかし食事の途中でポールは再びアンソニーを非難します。ポールとアンは、アンソニーがホームヘルパーのアンジェラと喧嘩になったので、イタリアでの休暇をキャンセルして彼を引き取らなくてはならなかった、というのです。

いたたまれなくなったアンソニーが、席をはずしたところで、アンとポールはアンソニーをめぐって再び口論に。ポールが「彼を施設に入れよう」と前と同じセリフを言いだしたところにアンソニーが戻ってきます。前とほとんど同じシーンを見せられて観客も困惑するのですが、面食らったアンソニーは寝室に戻っていくのでした。

「施設に入れよう」にはじまる対話が繰り返されることで、時間がループになっているような錯覚が生じています。同じセリフを繰り返し使うことで、時間的に離れて映し出されたシーンが観客の頭のなかでつながるこのテクニックは、後でもっと劇的な形で使用されるのです。

朝か夕方か区別がつかなくなったアンソニー

陽の差し込むオフィスで、クリニックの医師に電話をかけるアン。ここで彼女は黄色のブラウスを着ています。マンションのなかは、壁にかけてあった絵画が外され、絨毯がまかれて椅子が積み重ねられるなど、引っ越しの準備が進められているよう。

伏線:「服に着替えて庭園で散歩」というセリフ

アンソニーが起きて居間にくると、前に来たホームヘルパー・ローラが薬をのませにやってきます。ローラはアンソニーに、「パジャマから服に着替えて庭園に散歩に行こう」と促します。ラストシーンの対話とよく似たこのやり取りも重要な伏線の1つです。

伏線回収:ルーシーの事故

ローラが娘のルーシーに驚くほど似ていると言うアンソニーに、彼女はルーシーの事故についてアンから聞いたことを明かします。しかしアンソニーはこのことを覚えていないようです。

ルーシーのことは最後まで謎に包まれているのですが、これも観客がアンソニーの混乱した心理を共有するためのトリックと言えるでしょう。

伏線回収「いつまでうざったくここに居続けるつもりか」、「Little Daddy」というセリフ

さてローラとアンソニーが居間で話していると、生え際の後退した「ポール」(ゲイティス)がやってきて、ローラは席を外します。

「正直に教えてもらいたいことがある」と切り出したポールは、「いつまでうざったくここに居続けるつもりか」とアンソニーの頬を叩き始めます。

アンソニーの悲鳴を聞いて台所から駆けつけるアン。ここで「ポール」(ゲイティス)はもとのポール(シーウェル)に変わっています。「時計なら私が見つけたわよ」と言ってアンはアンソニーに時計を渡します。

「今何時だ」と尋ねるアンソニーに、「8時、食事の時間よ」というアンの答え。朝だと思っていたので驚くアンソニーを、アンは「Little Daddy」と優しく呼んで慰めるのでした。

同じセリフを使うことで、この場面がクリニック訪問にフラッシュバックする直前のポールとの対話のシーンに繋がっていることが明らかになるのです。

伏線:ルーシーの事故とアンたちの引っ越し

夜、寝室でポールと無言で視線を交わしたアン。マンションのなかはほとんど空き家のように物がなくなっています。

一方、目を覚ましたアンソニーが寝室から出ていくと、廊下が病院につながっていました!病室の1つに大怪我をした金髪の女性が横たわっており、アンソニーを見て「パパ」とつぶやくのでした。

いつの間にか養護施設に入っていたアンソニー

朝、アンソニーが目を覚まして台所に行くと、白いブラウスを着たアンが朝食の準備をしています。これから新しいホームヘルパーであるローラが来ることになっているとアンソニーに告げるアン。彼は娘のルーシーに似ていたローラのことを思い出したようです。

伏線回収:謎の女(オリヴィア・ウィリアムズ)は施設の看護師だった

しかし、やがてやってきた「ローラ」だと名乗る黒髪のヘルパー(オリヴィア・ウィリアムズ)は、前に来たローラとは別人でした!

混乱したアンソニーが寝室でベッドの縁に座り込んでいると、アンがさっきのヘルパー(ウィリアムズ)と一緒に入ってきます。「窓からは庭園が見えますよ」と自慢するヘルパーに、「ホテルみたいですね」と喜ぶアン。彼女はアンソニーに、自分はパリに引っ越すので、アンソニーはここにいたほうが良く面倒を見てもらえると涙ながらに説得するのでした。

アンソニーが入れられた施設の廊下のレイアウトは、彼のマンションと酷似していますが、壁の色や家具のデザインは無機的なものになっています。

寝室で目を覚ましたアンソニーがドアを開けると、そこはやはり老人施設のなかでした。やがて、キャサリンと名乗る看護師(オリヴィア・ウィリアムズ!)が彼の世話をするため部屋に入ってきます。

伏線回収:謎の男(マーク・ゲイティス)も施設のスタッフだった

アンはどこにいる、と尋ねるアンソニーに、看護師は「もう何カ月も前からパリに住んでいますよ」と答えます。2人がアンのことについて話していると、別のスタッフが部屋を訪れます。この生え際の後退した男(マーク・ゲイティス!)はビルという名前でした。

施設のスタッフである彼らが、これまでアンソニーのマンションに登場したいくつかのシーンの意味。それは施設に入れられてもまだ自分の家にいると思ったり、施設のスタッフを家族と混同したりする認知症の心理を観客に感じさせるトリックだったのです。

伏線回収:「服に着替えて庭園を散歩しましょうね」で迎える結末

すっかり混乱したアンソニーは母親を思い出して、「家へ帰りたい」と泣き出します。そんなアンソニーをキャサリンは抱き寄せて、「パジャマから服に着替えて庭園を散歩しましょうね」と優しく言うのでした。

まとめ

この記事では、映画『ファーザー』のあらすじを結末までネタバレを含めてわかりやすく、詳しく解説しました。

認知症老人の混乱と不安を観客に実感させるため、映像の連続性をあえて壊しながらもさまざまな伏線を使ってストーリーに一貫性を保たせています。

監督・脚本・原作をフランス人、キャストはイギリス人、編集はフランスで活躍するギリシャ人が務めた映画『ファーザー』。アメリカ映画とは異なる、イギリスやヨーロッパの映画の古典的な芸術に裏打ちされた奥深さを感じさせる作品です。

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