衝撃世論調査!ドイツ・ブランデンブルク州でドイツのための選択肢が1位に

2019年7月18日木曜日

ドイツ 政治

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ブランデンブルク州議会議事堂の中庭、ドイツ・ポツダム



2019年9月1日に予定されているドイツ北東部ブランデンブルク州の州議会選挙まであと2ヶ月を切りました。連邦政府の大連立与党が支持を減らす一方で、右派「ドイツのための選択肢(AfD)」がどこまで勢力を伸ばすか注目されています。最新の世論調査の結果を分析してみます。


今回とりあげる世論調査は、Civey社がシュピーゲル・オンラインのために6月19日から7月17日にかけて実施したもので、回答は2,892人でした。


AfDは首位だが、支持率は頭打ち

今回の世論調査では、右派「ドイツのための選択肢(AfD)」がついに第1党になりました。この理由はAfDの支持が増えたからではなく、これまで第1党であった社会民主党(SPD)の支持が減少し続けていることにあります。

右派AfDが明らかにリード

政党支持を見ますと、右派「ドイツのための選択肢(AfD)」が21.3%、中道左派・社会民主党(SPD)17.2%、左派・左翼党16.9%、中道右派・キリスト教民主同盟(CDU)16.3%、中道環境政党・緑の党15.1%、中道リベラル派・自由民主党(FDP)5.2%、その他8.0%となっています。

右派AfDが、その他の政党にほぼ4ポイント以上の差をつけて明らかにリードしていることがわかります。

緑の党が着実に支持を伸ばしつつある

調査会社や対象が違うので単純な比較はできませんが、2018年末に行われた世論調査と比べると、AfDへの支持はほぼ変わらず、一方社会民主党の支持に明らかな減少傾向がみられます。

さらにキリスト教民主同盟も2018年末の調査から支持が減っているようです。一方緑の党は同時期、若干支持を増やしています。左翼党の支持はほとんど変化はないようです。

2019年9月1日に、5年に一度の州議会選挙が予定される、ドイツ北東部ブランデンブルク州の最新世論調査で、右派ポピュリスト政党のドイツのための選択肢(AfD)が同率首位に躍進しています。世論調査会社フォルサが2018年末に行った調査から明らかになりました。

AfDの躍進は一段落、緑の党と自民党FDPが新しい中道勢力になりつつある

全体的な印象としては5月の欧州議会選挙と同じような傾向がみられます。

  • キリスト教民主同盟や社会民主党といった大政党への支持が減り続けています。
  • 緑の党や自由民主党FDPといった新たな中道勢力の支持が増加しています。
  • 右派「ドイツのための選択肢(AfD)」の躍進は一段落して陰りがみえてきたようです。


統一後最も困難な連立交渉になりそう

今回の世論調査の結果がそのまま選挙結果になりますと、ブランデンブルク州議会における連立交渉は非常に困難なものになりそうです。

確実に過半数を超える組み合わせが現段階ではわからないからです。

3党組み合わせはどちらも49%

現在政権与党の社会民主党と左翼党に緑の党が加わっても、49%にしか達しません。キリスト教民主同盟、左翼党、緑の党の組み合わせでも49%です。

自由民主党が5%以上の得票率で州議会に議席を得ることができるかどうかでも結果は変わってきます。いずれにしてもドイツ統一以来最も困難な連立交渉になることは確実です。

選挙のやり直しもありうる

もしもこのまま連立交渉がまとまらなかった場合、どういう事態になるでしょうか。

ブランデンブルク州憲法では選挙のあと3ヶ月以内に新しい州首相が選出されなかった場合、選挙のやり直しになります。


石炭火力発電全廃については賛否が半々

今回のCivey社の世論調査では、連邦政府の委員会がドイツの石炭火力発電を2038年までに全廃することを決めたことに対する賛否も聞いています。

ドイツ全体に比べて石炭火力発電全廃に反対する人が多い

結果は「絶対賛成」、「どちらかというと賛成」合わせて46.5%、「絶対反対」、「どちらかというと反対」合わせて43.9%、「どちらともいえない」が9.6%で、賛否がほぼ半分ずつに別れる結果になりました。

ドイツ全体では「絶対賛成」、「どちらかというと賛成」が約63%、「絶対反対」、「どちらかというと反対」が33%とのことです。このことからブランデンブルク州では石炭火力発電を支持する人たちの割合がドイツの他の地域より高いことが明らかになりました。


連邦政府の政策が地方議会の選挙に与える影響は少ない

今回の世論調査ではもう一つ興味深い質問がありました。それは「ある政党が連邦政府レベルであげた成果は、州議会選挙でのあなたの投票行動に影響を与えますか?」というものです。

過半数は「影響はない」と回答

この質問への回答は、「絶対に影響はある」、「どちらかというと影響はある」が合わせて35.1%にすぎなかったのに対して、「どちらかというと影響はない」26.5%、「絶対に影響はない」30.9%、「どちらともいえない」7.5%でした。

結果として過半数の回答者は、連邦政府レベルでの政策は地方議会の選挙の投票行動に影響を与えないと考えていることが明らかになりました。


州レベルでも顕著な大政党離れ


まとめてみますと、回答者の過半数は連邦政府レベルの政策と州議会選挙への投票行動を切り離して考えているにもかかわらず、連邦政府の連立政権与党であるキリスト教民主同盟と社民党への支持は確実に減少していることが分かります。このことは石炭火力発電全廃についての意見が、ドイツ全体の世論調査とは違うことからも明らかです。

選挙までの2ヶ月間、特にブランデンブルク州で統一以来ずっと第1党の地位を守ってきた社会民主党(SPD)はなぜ自分のところから選挙民が離れていくのかを自問しなければならないでしょう。


参考リンク

In einer Civey-Umfrage liegt die AfD in Brandenburg bei 21 Prozent. Der Abstand zur zweitplatzierten SPD: rund vier Prozentpunkte. Die Zahlen im Detail.

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