スタンドインの役割
スタンドインは、撮影の準備や設定、カメラの位置決め、照明のテストなど、実際の俳優が出演する前に、ショットのフレーミングやライティングを確認するために使用されます。
スタンドインが俳優や女優のポジションを取り、その姿勢や動きを再現することで、実際の俳優に負担をかけずに撮影スタッフがシーンを準備できるからです。
このためスタンドインには通常、俳優や女優の肌色、体型、身長に近い特徴を持つことが求められます。
撮影時にスタンドインがいることで、撮影クルーは撮影条件を評価し、実際の俳優が登場する前に細かい調整ができるようになるのです。
ボディダブルやスタントマンとの違い
スタンドインと似た役割のスタッフとしては、ボディダブルやスタントマンが挙げられます。
ボディダブルやスタントマンとスタンドインの違いは、スタンドインは実際の収録に映ることはない、ということです。
ただし、ボディダブルやスタントマンは女優や俳優と外見が似ているため、彼らがスタンドインの仕事をすることはあります。
スタンドインから有名になった人物
スタンドインで有名になった人物としては、『ターミネーター2』でジョン・コーナー役を務めたエドワード・ファーロングのスタンドインだった、ジャクリーン・ルイーズ・ドマックが挙げられます。
臨時教員の仕事に飽きたドマックは、ハリウッドでエクストラに応募したところ、エドワード・ファーロングのスタンドインに採用されました。
背の低い彼女は、当時13歳だったファーロングと身長がほぼ同じだったからです。
ジャクリーン・ドマックは『ターミネーター2』が公開された次の年、1992年に『母の贈りもの』のセットでエドワード・ファーロングの家庭教師になりました。
2人の年の差は13歳でしたが、彼らは恋に落ち、やがて成人したエドワード・ファーロングは、しばらく彼女と同棲しています。
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